おじいさんと草原の小学校
2011-09-03


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「おじいさんと草原の小学校」を観てきました。
ケニアがイギリスの植民地支配から独立して39年(2003年)。政府は小学校の無償教育をスタートした。田舎の小学校に大勢の子供たちが、入学を願って押しかけてきた。その中に84歳のマルゲがいた。教育を受けられなかったマルゲは文字を読みたいと強く願うが、門前払いされてしまう。しかし、毎日通って入学を求めるマルゲに根負けした校長のジェーンは入学を許可することにした。しかし、老人の入学は周囲に波紋を呼ぶことになる…。世界最年長の小学生のギネス記録を持つキマニ・マルゲの実話。
祖国解放と自由のために戦った彼は、家族の死、虐殺や拷問の悪夢に悩まされ続ける。学ぶことの大切さを誰よりも知り、信念をつらぬき、勉強を続けた人。
何かを始めることに、遅すぎるなんてことはないと思わせてくれる映画でした。マルゲ役の人はすごい眼に力があって、圧倒されました。足をひきずりながら、苦労して歩いているところを見ているだけで、うるうるしてしまいます。それはもう冒頭シーンあたりから泣いてしまいました。私はおじいさんに弱いからなぁ。マルゲの入学を知って、子どもの親たちは騒ぎはじめるが、案外子どもたちの純粋な目は、マルゲを受け入れているのです。誰になんと言われようと頑張るマルゲですが、やがて入学を認めたジェーンにも非難や脅しの手が伸びてきます。マルゲの情熱は周囲の人を動かしていく、そして政府をも。
平和な時代に生きている自分たちはなんと幸福なことでしょう。当たり前のように教育を受けて、普通に生活ができているのですから。それなのに、何の信念もなく、粘り強くチャレンジすることもしない。生き方を考えさせられ、反省させられます。そして、ケニアのことを知らなさすぎました。アフリカの国の名前とだけしか知らなかったけど、こういう歴史があったのだなぁと思いました。

★★★★☆
[映画]

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